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睡眠時無呼吸症候群のマウスピース治療|効果・種類・メリット・デメリットを解説

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「毎晩のいびきが気になる」

「日中の眠気で仕事に集中できない」

もしかしたらそれは、睡眠時無呼吸症候群(SAS)のサインかもしれません。

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まったり浅くなったりする病気で、放置すると生活習慣病のリスクを高める可能性があります。

この記事では、SASの治療法のひとつであるマウスピースに着目。効果や種類、治療の流れなどを紹介します。

 

目次

あなたは大丈夫?睡眠時無呼吸症候群(SAS)セルフチェック

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に舌の付け根や喉の筋肉が緩んで気道が狭くなったり、塞がったりすることで呼吸が一時的に止まったり浅くなったりする状態のことです。英語の「Sleep Apnea Syndrome」を略して「SAS(サス)」とも呼ばれます。

もしかして? こんな症状はありませんか?

以下の項目に心当たりがある方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。

  • 毎晩のように大きないびきをかく、または家族から「いびきがうるさい」と指摘される
  • 睡眠中に呼吸が止まっている、あるいは苦しそうだと指摘されたことがある
  • 日中に強い眠気を感じ、仕事や勉強に集中しにくい
  • 寝ているときに息苦しくて、夜中に何度も目が覚めてしまう
  • 朝起きたときに口の中がひどく渇いている感じがする
  • 朝起きると頭が痛いことがある

    睡眠時無呼吸症候群をそのままにしておくと、体へ十分な酸素を取り込めなくなり、高血圧や心筋梗塞、脳卒中といった生活習慣病のリスクが高まるおそれがあります。加えて、日中の強い眠気は、思わぬ事故につながることも考えられます。

    上記の症状に心当たりがある方は、医療機関へ相談しましょう。主な相談先は耳鼻咽喉科、呼吸器内科、睡眠外来などがあります。また、SASの治療法の一つであるマウスピース治療は、歯科医院で対応しています。

    睡眠時無呼吸症候群のマウスピースとは?

    当院では、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法の一つである、就寝時に装着するマウスピースの作製を行っています。

    これは、スポーツ用や歯ぎしり防止用のマウスピースとは異なり、下顎を少し前方に移動させた状態に保つための装置です。この構造により、睡眠中に舌の根元や軟口蓋(のどの奥の柔らかい部分)が気道へ落ち込むのを防ぎ、空気の通り道を広げます。その結果、いびきや無呼吸の症状を軽減する効果が期待できます。

     

    マウスピース治療は、主に軽症~中等症の気道が物理的に狭くなるタイプ(閉塞性睡眠時無呼吸症候群)と診断された方に適用されることが多い治療法です。ただし、マウスピース治療を開始するには、検査・診察を経て睡眠時無呼吸症候群であるという診断を受ける必要があります。

    「市販のいびき防止マウスピース」と「歯科医院のマウスピース」の違い

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    最近では、インターネット通販などで手軽にいびき防止用マウスピースを購入できます。しかし、市販のいびき防止用マウスピースは、お口の形に完全に合わず効果が出ない場合があります。サイズや形状が合わないものを無理に使用すると、顎の関節に負担がかかり、痛みが出たり、歯並びや噛み合わせに影響を及ぼしたりするリスクも高いです。

    歯科医院で作製するマウスピースは、歯並びや顎の形に合わせて型取りを行い、適合性の高いマウスピースを作製できます。また、いびきや無呼吸の原因、お口の中の状態を考慮して、マウスピース治療がその方に適しているかを判断します。使い始めた後も噛み合わせの変化に対して継続的に調整を受けることも可能です。

    歯科で作れる睡眠時無呼吸症候群用のマウスピースの種類

    歯科医院で作製する睡眠時無呼吸症候群用のマウスピースには、主に健康保険が適用されるタイプと、適用外となるタイプがあります。それぞれ構造や特徴が異なります。

    保険適用の「上下一体型」マウスピース

    上の歯と下の歯にはめる部分が一体となっている構造のマウスピースです。

    保険適用「上下一体型」のメリット

    • 健康保険が適用されるため費用負担を抑えられる

    保険適用「上下一体型」のデメリット

    • 上下が固定されているため装着時の違和感がやや大きいと感じる場合がある
    • 装着したまま会話したり水を飲んだりすることは困難
    • 下顎を前方に移動させる量の微調整には制限がある

    保険適用外(自費)の「上下分離型」マウスピース

    上の歯用と下の歯用のパーツが分かれており、それらを連結する部分で下顎を前方に誘導するタイプのマウスピースです。代表的なものに「スリープスプリント」があります。

    保険適用外「上下分離型」のメリット

    • 一体型に比べて装着したときの違和感が少ない
    • 口を開けやすく、装着したまま会話したり水を飲んだりすることもできる
    • 下顎を前方に移動させる量を細かく調整できるため効果的な位置を探しやすい

    保険適用外「上下分離型」のデメリット

    • 健康保険適用外となるため費用が高額になる

    マウスピース治療のメリット・デメリット

    睡眠時無呼吸症候群のマウスピース治療には、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

    マウスピース治療のメリット

    マウスピース治療のメリットは、手軽さと携帯性の良さです。後述で紹介するCPAP装置のような機械本体やチューブがなく、マウスピース本体だけなので取り扱いや持ち運びが比較的容易になります。機械の作動音がないため、ご自身も周囲の方も音を気にせず静かに眠ることができる点も利点と言えるでしょう。

    マウスピース治療のデメリット

    マウスピース治療のデメリットは、効果の現れ方に個人差がある点です。特に、重症の睡眠時無呼吸症候群の方の場合、マウスピースだけでは十分な改善が見られないこともあります。また、装着し始めの頃や調整が不十分な場合に、顎関節や歯に圧迫感、痛みなどを感じる可能性も考慮しなければなりません。

    マウスピース治療開始までの流れ

    歯科医院で睡眠時無呼吸症候群のマウスピース治療を開始する場合、一般的に以下のような流れで進められます。

    Step 1:  歯科医院でのカウンセリング・口腔内診査

    問診やカウンセリングを行い、お悩みやご希望を伺います。併せて、お口の中の状態(虫歯や歯周病の有無、顎関節の状態など)を診査し、マウスピース治療が問題なく行えるか判断します。

    Step 2: 印象採得

    マウスピース作製のため、お口の型取りを行います。これを「印象採得(いんしょうさいとく)」と呼びます。

    Step 3: マウスピースの製作

    採取した歯型をもとに歯科技工所にてマウスピースを作製します。完成までには通常1~2週間程度のお時間をいただきます。

    Step 4: マウスピースの装着・適合確認・微調整

    マウスピースを実際にお口に仮装着し、装着適合状態を確認するため数日間使用します。違和感なく快適に使用できるよう微調整を加え、完成です。

    Step 5: 定期的なメンテナンスと効果の確認

    マウスピースの使用を開始した後も定期的な通院をお願いしています。マウスピースの適合状態は変わっていないか、顎や歯に問題は起きていないか、治療効果は出ているかなどを確認し、必要に応じて調整を行います。

    マウスピース以外の睡眠時無呼吸症候群の治療法

    睡眠時無呼吸症候群の治療は、以下のような治療法が選択されることもあります。

    CPAP(シーパップ)療法

    CPAP療法は、睡眠中に鼻に装着したマスクから装置が一定の圧力で空気を送り込むことで、気道の閉塞を防ぐ治療法です。中等症から重症の方に対して行われている標準的な治療法とされています。

    外科的治療(口蓋垂軟口蓋咽頭形成術・UPPPなど)

    空気の通り道を物理的に狭くしている部分、例えば口蓋垂、扁桃腺、軟口蓋などを手術によって切除したり形を整えたりします。UPPPはその代表的な術式の一つ。CPAP療法やマウスピース治療が適さない場合に検討されることがあります。

    生活習慣の改善

    日々の生活習慣を見直すことも大切です。例えば、肥満が原因となっている場合は、減量することで気道への圧迫が軽減され、症状の改善が期待できます。生活習慣の改善は軽症の方や他の治療法と併用すると、より良い効果につながることがあります。

    睡眠時無呼吸症候群のマウスピース治療に関するQ&A

    睡眠時無呼吸症候群 睡眠時無呼吸 いびき 治療 マウスピース治療 SAS 治療方法 Q&A よくある質問

    ここでは、睡眠時無呼吸症候群のマウスピース治療に関して、患者さまからよく寄せられるご質問にお答えします。

    Q1. 治療はどのくらいの期間続ければいいですか?

    睡眠時無呼吸症候群は、原因となっている骨格的な特徴や肥満などが根本的に解決されない限り、マウスピースの使用は基本的に継続していただく必要があります。例えば、大幅な体重減少などによって症状が改善すれば、マウスピースが不要になる可能性も考えられます。しかし、効果が出てきたと感じても、ご自身の判断で使用を中止するのは避けてください。

    Q2. 装着して寝るときの違和感には慣れますか?

    マウスピースを使い始めたばかりの頃は、お口の中に異物感や圧迫感があったり、唾液の量が増えたりといった違和感を感じることが少なくありません。個人差はありますが、多くの場合、数週間~1ヶ月程度で慣れてくると言われています。

    Q3. マウスピースで歯並びが悪くなることはありますか?

    歯科医院で作製し、定期的に調整・管理を行っていれば、マウスピースの使用によって歯並びが悪くなるリスクは低いと考えられます。ただし、マウスピースは下顎を少し前に出した状態で固定する仕組みのため、長期間使用することによって、わずかな噛み合わせの変化が生じる可能性はゼロではありません。そのため、定期的な歯科検診で歯並びや噛み合わせに変化がないかチェックしてもらうことが大切です。

    まとめ|自分にあった睡眠時無呼吸症候群の治療方法を選びましょう

    睡眠時無呼吸症候群のマウスピース治療は、下顎を前方に固定することで気道を確保し、いびきや無呼吸の症状を軽減する治療法です。持ち運びが容易でCPAPのような機械音もないため、比較的導入しやすい治療法と言えるでしょう。

    ただし、効果には個人差があり、重症の方には適さない場合もあります。
    ご自身の症状に合わせて、他の治療法と比較検討しながら治療法を見つけていくことが大切です。

    睡眠時無呼吸症候群のマウスピース治療が気になる方はぜひ一度ご相談ください。

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